「Wi-Fi6」というWi-Fiの最新規格を知っていますか?
Wi-Fi6の正式名称は「IEEE802.11ax」と呼ばれており、最大通信速度は「IEEE802.11n」の16倍と言われています。
実はauひかりでレンタルできるWi-Fiルーター「BL1000HW」であれば、一足先に「Wi-Fi6」を利用することが可能です。
この記事では「Wi-Fi6対応ルーターBL1000HWの性能」について詳しく紹介していきます!
目次
Wi-Fi6対応ルーターBL1000HWのメリットとスペック詳細
「BL1000HW」は個人向け光回線サービスの「>>auひかりホーム」に加入することでレンタルできる、Wi-Fi6対応のホームルーターです。
特徴1・auひかり ホーム10ギガで最大通信速度10Gbpsに対応
BL1000HWの最大の特徴としては、なんといっても最大通信速度10Gbpsに対応していることでしょう。
さらにDraftIEEE802.11axに対応しているため、下位規格である「11b / g / n / a / c」とも互換性を持っています。
また物理インターフェイスであるUSB3.0にHDD(外部ハードディスク)をつなぐことで、NAS機能を利用することも可能です。
特徴2・無線でもIEEE 802.11ax対応
BL1000HWでは、無線LANによる接続も利用できます。
ただし、現在のところ利用できるのは、Wi-Fi4の規格「IEEE 802.11n」、Wi-Fi5の規格「IEEE 802.11ac」のいずれかです。
Wi-Fiの呼称 | 正式名称 | 策定年 |
---|---|---|
Wi-Fi4 | IEEE802.11n | 2009年 |
Wi-Fi5 | IEEE802.11ac | 2014年 |
Wi-Fi6 | IEEE802.11ax | 2020年 |
IEEE 802.11nの場合は、2.4Ghz帯と5Ghz帯が使用でき、最大通信速度の理論値は600Mbpsです。
対してIEEE 802.11acは5Ghz帯しか利用できないため対応していないスマホなどの端末もありますが、最大通信速度が理論値で6.93Ghzと大幅に高速通信になっているんですよね。
Wi-Fiの呼称 | 使用電波帯域 | 最大通信速度 (理論値) |
---|---|---|
Wi-Fi4 IEEE802.11n |
2.4 / 5GHz帯 | 600Mbps |
Wi-Fi5 IEEE802.11ac |
5GHz帯 | 6.93Gbps |
Wi-Fi6 IEEE802.11ax |
2.4 / 5GHz帯 | 9.6Gbps |
そしてWi-Fi6の最大通信速度は9.6Gbpsなので、Wi-Fi5の1.38倍速く通信することが可能です。
無線で動画や大容量のデータダウンロードがスムーズにできるのは、うれしい限りですね。
特徴3・Wi-Fi6では省エネで大容量通信が可能に
Wi-Fi6対応のメリットは、高速通信できるだけではありません。
Wi-Fi6の規格「IEEE 802.11ax」では、省エネ性の向上が期待できます。
さらにMU-MIMO(マルチユーザー多入力・多出力)を利用しながら、最大で8台の同時接続が可能なんですね。
ビームフォーミングに関わる技術の1つで、親機から子機へ最適な電波発信を行える。アンテナの向きを変えずに電波に指向性を持たせられる技術。
つまり、BL1000HWを使ってインターネット通信を行うことで、
ということです。
こうした技術が利用可能なのは、BL1000HWがハイスペック端末であることに他なりません。
ではBL1000HWのスペックは、どのようなものなのでしょうか。
BL1000HWの基本情報一覧
BL1000HWの内蔵している無線アンテナの数や、消費電量、外形寸法についてまとめました。
基礎情報 | 規格 |
---|---|
無線アンテナ | 2.4GHz:送信4×受信4 5GHz:送信4×受信4 ※内蔵アンテナ |
電源 | AC100V±10% 50/60Hz ※ACアダプタ使用 |
消費電力 | 約34W(最大) |
外形寸法 | 約34mm(W)×約219mm(H)×約205mm(D) ※スタンド・突起部を除く |
質量(本体のみ) | 約1.0kg ※ACアダプタを除く |
動作環境 | 温度0~40℃ 湿度10~90% Rh ※結露しないこと |
VCCI | VCCIクラスB |
BL1000HWの動作確認OS・ブラウザ一覧
BL1000HWにて動作確認済みの、OSとブラウザについてまとめました。
動作確認OS | 動作確認ブラウザ |
---|---|
Windows(R) 10 | Internet Explorer 11 Microsoft Edge |
macOS 10.13 | Safari 11.0 |
macOS 10.12 | Safari 10.0 |
iOS 11 | Safari |
iOS 10 | Safari |
Android7 | Google Chrome |
インターフェイス詳細
BL1000HWの各インターフェイス詳細をまとめました。
接続 インターフェイス |
ジャック | データ転送速度 |
---|---|---|
WAN インターフェイス |
8ピンモジュラージャック (RJ-45)×1ポート |
10Gbps/5Gbps/2.5Gbps/1Gbps/100Mbps |
LAN1~3 インターフェイス |
8ピンモジュラージャック (RJ-45)×3ポート |
1Gbps/100Mbps |
LAN4 インターフェイス |
8ピンモジュラージャック (RJ-45)×3ポート |
10Gbps/5Gbps/2.5Gbps/1Gbps/100Mbps |
他インターフェイスの形状や、詳細についてまとめました。
他 インターフェイス |
形状 | 諸元 |
---|---|---|
USB インタフェース |
物理インターフェイス | USB3.0×2ポート (コネクタ:タイプA) |
電話機 インタフェース |
物理インターフェイス | RJ-11×1ポート 600Ωインピーダンス 受信ダイヤル:PB/DP ブランチ接続:不可 供給電圧:約-48V(無負荷時) |
電話回線 インタフェース |
物理インターフェイス | RJ-11×1ポート リンガ検出・ループ検出・回線極性検出 |
無線LANの規格詳細
BL1000HWの無線LAN規格について詳細をまとめました。
無線LAN インターフェイス |
周波数帯域/ チャネル |
伝送方式 | 伝送速度 |
---|---|---|---|
IEEE 802.11ax |
2.4GHz帯(2,400-2,484MHz): 1~13ch [W52] 5.2GHz帯(5,150-5,250MHz): 36/40/44/48ch ※屋内限定 [W53] 5.3GHz帯(5,250-5,350MHz): 52/56/60/64ch ※屋内限定 [W56] 5.6GHz帯(5,470-5,725MHz): 100/104/108/112/116/120/124/128/ 132/136/140ch |
OFDMA(直交周波数分割多元接続)方式/ 搬送波数[HE20]242、[HE40]484、[HE80]996 MIMO(空間多重)方式 |
2.4GHz帯 最大1147.1Mbps(HE40の場合) (自動フォールバック) 5.2GHz帯(W52) 5.3GHz帯(W53) 5.6GHz帯(W56) 最大2401.9Mbps(HE80の場合) (自動フォールバック) |
IEEE 802.11ac |
[W52]
5.2GHz帯(5,150-5,250MHz): 36/40/44/48ch ※屋内限定 [W53] 5.3GHz帯(5,250-5,350MHz): 52/56/60/64ch ※屋内限定 [W56] 5.6GHz帯(5,470-5,725MHz): 100/104/108/112/116/120/124/128/ 132/136/140ch |
OFDM(直交周波数分割多重)方式/ 搬送波数[VHT20]56、[VHT40]114、[VHT80]242 MIMO(空間多重)方式 |
最大1733Mbps(VHT80の場合) (自動フォールバック) |
IEEE 802.11n |
2.4GHz帯 (2,400~2,484MHz):1~13ch [W52] 5.2GHz帯(5,150-5,250MHz) : 36/40/44/48ch ※屋内限定 [W53] 5.3GHz帯(5,250-5,350MHz): 52/56/60/64ch ※屋内限定 [W56] 5.6GHz帯(5,470-5,725MHz): 100/104/108/112/116/120/124/128/ 132/136/140ch |
OFDM(直交周波数分割多重)方式 搬送波数[HT20]56、[HT40]114 MIMO(空間多重)方式 |
2.4GHz帯 5.2GHz帯(W52) 5.3GHz帯(W53) 5.6GHz帯(W56) 最大600Mbps(HT40の場合) デジタル変調方式の256QAM 使用時は、最大800Mbps (自動フォールバック) |
IEEE 802.11a |
[W52]
5.2GHz帯(5,150~5,250MHz): 36/40/44/48ch ※屋内限定 [W53] 5.3GHz帯(5,250~5,350MHz): 52/56/60/64ch ※屋内限定 [W56] 5.6GHz帯(5,470~5,725MHz): 100/104/108/112/116/120/124/128/ 132/136/140ch |
OFDM(直交周波数分割多重)方式 搬送波数52 |
54/48/36/24/18/12/9/6Mbps ※自動フォールバック |
IEEE 802.11g |
2.4GHz帯(2,400~2,484MHz) 1~13ch |
OFDM(直交周波数分割多重)方式 搬送波数52 |
54/48/36/24/18/12/9/6Mbps ※自動フォールバック |
IEEE 802.11b |
2.4GHz帯(2,400~2,484MHz) 1~13ch |
DS-SS(スペクトラム直接拡散)方式 | 11/5.5/2/1Mbps ※自動フォールバック |
BL1000HWのデメリット3つ
BL1000HWの特徴を述べてきましたが、BL1000HWにはいくつかデメリットがあります。
デメリット1・auひかりしか対応していない
一つ目のデメリットは、BL1000HWがauひかりにしか対応していないことです。
BL1000HWでWi-Fi6を利用する場合、
- 新規でauひかりに加入する
- 他社からauひかりに乗り換える
といった方法しかありません。
auひかりホーム5ギガの場合は料金がそのままですが、BL1000HWの性能をフルに活用したいなら、1,000円近く月額料金が高くなりますが、auひかりホーム10ギガの方がおすすめです。
さらに、auひかりに加入する場合でも、条件があります。
BL1000HWはauひかりホーム10ギガまたは5ギガに加入する必要がありますが、利用できるエリアは限られています。
auひかりホームの利用エリアは限られている
auひかりホームの提供エリアは、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の一都四県の一部エリアのみです。
それ以外のエリアも順次サービス提供が開始されていますが提供エリア対象外の場合、今のところ上り下りの速度が理論値で最大1Gbpsのauひかりホームのみしか利用できないので、ちょっと不便ですね。
もしauひかり以外で11axをインターネット通信を楽しみたい場合は、NURO光を検討すると良いでしょう。
BL1000HW以外のWi-Fi6対応ルーターは、Amazonなどですでにいくつか販売されていますが、
- 確実にWi-Fi6対応なのかどうかは不明瞭なこと
- 新規購入するコストが必要になること
といったことを踏まえると、やはりauひかりに加入してWi-Fi6を利用したいところですね。
現在Wi-Fi6普及のため、対応機器の開発が各社で急ピッチに行われており、BL1000HWと同じかそれ以上の性能を持つWi-Fi6対応ルーターが、手頃な値段で販売されることも予想されます。
デメリット2・BL1000HWはビームフォーミングに非対応
BL1000HWのデメリット2つ目は、ビームフォーミングに対応していないことです。
ビームフォーミングとは、スマホなどの接続機器の場所を特定し、電波を細く絞って接続機器の方向に対し集中的に発射する技術で、多くのルーターがビームフォーミングを採用しています。
またBL1000HWで利用できるのは、ルーターモードのみのためブリッジモードでは利用できない問題点もあります。
ただしBL1000HWは先に紹介した「MU-MIMO」に対応しており、ビームフォーミングに近い通信技術を有しています。
日常生活で利用することを想定すると「ビームフォーミングが使えない」のは、さほどデメリットには感じることはないでしょう。
デメリット3・無線LANは有料オプションへの加入が必須
BL1000HWに内蔵されている無線LAN機能を利用するためには、
- 月額550円(税込)のレンタル料金を支払う
- auスマートバリューに加入する
といった有料オプションへの申し込みが必要です。
また優先で10Gbpsの速度で通信するには、10ギガビットイーサネット対応のLANケーブルで通信端末と接続する必要があります。
LANケーブル 種類 | CAT5 カテゴリ5 | CAT5e カテゴリ5e | CAT6 カテゴリ6 | CAT6A カテゴリ6A | CAT7 カテゴリ7 | CAT7A カテゴリ7A | CAT8 カテゴリ8 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
最大通信速度 | 100Mbps | 1Gbps | 1Gbps | 10Gbps | 10Gbps | 10Gbps | 40Gbps |
適合する イーサネット | 10BASAE-T 100BASE-TX | 10BASE-T 100BASE-TX 1000BASE-T | 10BASE-T 100BASE-TX 1000BASE-T 1000BASE-TX | 10BASE-T 100BASE-TX 1000BASE-T 1000BASE-TX 10GBASE-T | 10BASE-T 100BASE-TX 1000BASE-T 1000BASE-TX 10GBASE-T | 10BASE-T 100BASE-TX 1000BASE-T 1000BASE-TX 10GBASE-T | 100BASE-TX 1000BASE-T 1000BASE-TX 10GBASE-T 40GBASE-T |
伝送帯域 | 100MHz | 100MHz | 250MHz | 500MHz | 600MHz | 1000MHz | 2000MHz |
ギガタイプの 光回線利用 | 不適 | 適合 | 適合 | オススメ | 多くの市販品が不適 | 多くの市販品が不適 | 多くの市販品が不適 |
BL1000HWは接続設定が不要なので開通工事完了後、インターネット通信がすぐに使えるのですが無線LANが有料オプションなのはデメリットと言えるでしょう。
無線LANルーターを別途用意して、BL1000HWと接続することで無料で無線LAN環境を構築することが可能です。
まとめ
BL1000HWはWi-Fi6対応の次世代ルーターです。
「auひかりホーム10ギガ」に加入することで、BL1000HWをレンタルして利用することが可能です。
BL1000HWを利用してWi-Fi6を利用するには、
- 日本国内では対応端末が数少ない
- auひかりホーム10ギガ自体が限られたエリアでしか利用できない
といったデメリットもありますが、
などたくさんのメリットもあります。
Wi-Fi6対応ルーターを購入するには「価格が高い」と感じているのであれば、>>auひかりを利用して
というのも十分アリではないでしょうか。