ビブラフォンってどんな楽器?
打楽器の鍵盤楽器では、木琴と鉄琴に大きく二つに分けられますが、ビブラフォンは鉄琴の部類に入ります。
鍵盤は鉄で出来ており、音が良く伸びる楽器です。
音が伸びる秘密は、ビブラフォンについているペダル。
鍵盤の下に、フェルトがくっついており、それがミュートの役目をしているのですが、ペダルを踏むことでフェルトが外れ、音が伸びる仕組みになっています。
マリンバと同様、鍵盤の下に共鳴管がぶら下がっていますが、共鳴管の上の部分に回転できるファンがついており、そのファンが回転することで、ビブラートの役目を果たしてくれます。
回転数も自由に調整出来るので、ビブラートの速さもコントロール出来ます。
ビブラフォンとジャズの関係
ビブラフォンの誕生
1921年に、有名なアメリカの楽器メーカー「ディーガン」がビブラフォンを開発しました。
ディーガン社を創立したジョン・カルフーン・ディーガンは、1888年、まず初めに共鳴管がついたシロフォンを開発し、1910年にマリンバ・シロフォンを発売しました。
彼は、音楽、科学に関心を持ち、研究をつづけ、ビブラフォンを誕生させたのです。
ビブラフォンの歴史
ではここで、ビブラフォン・ジャズを広げた奏者を何名かご紹介しましょう。
<ライオネル・ハンプトン>
1939年、ジャズが流行していたこの時代に、ライオネル・ハンプトンがビブラフォンで演奏した「memories of you」で、ビブラフォンが世界に知られ一躍有名になりました。
<ミルト・ジャクソン>
1950年代頃には、ビブラートを使ったスローなジャズが特徴的な、演奏者ミルト・ジャクソンが、大きなヘッドを使ったマレットで演奏し、この奏法での音色がビブラフォンを扱ったジャズで多く活用されるようになったのです。
<ゲイリー・バートン>
1960年代、4本マレットを使ったジャズを披露した事で、世界中のマレット奏者に大きな影響を与えたのが、ゲイリー・バートン。
この時代は、ジャズ&ロックが流行し、少しずつジャズにも変化があらわれていました。
1970年代には、エレクトリック・ピアノを使った演奏者、チック・コリアと共演し、「クリスタル・サイレンス」を披露。
この頃ジャズ・ヒュージョンが流行し、チック・コリアの作品でも、「スペイン」が大ヒット。
今でも、多くの奏者に愛され続けています。
まとめ

長い間流行し続けたジャズの中にも様々なジャンルと、それぞれの楽器の歴史があります。
その中でも、打楽器としてジャズに深く関わりがあるのがビブラフォン。
きれいな音色でビブラートを付けることが出来るのは、打楽器の中でビブラフォンだけ。
ピアノや、ドラムとの相性も抜群で、金属の音がオシャレで、また心地よく響くのです。
世界で活躍した、ビブラフォン奏者の演奏は、素晴らしいテクニックと、その迫力に引き込まれます。
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