【体験談】こんなアフィリエイトサイトは作ってはいけない

6、7年くらい前なんでだいぶ前の情報なんですけど、僕は所謂量産サイトなるものをせっせと作って売り上げを立てようとしていました。

リノッチ
リノッチ
管理人のリノッチです!

その時に作った量産サイトの失敗などから、今後のサイト制作に活かせそうな部分を公開してみます。

こういうサイトは作ってはいけないという目線で見てほしいです。

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量産サイトの定義

量産サイトの定義って曖昧だと思うんですが、今日お話しする上で、僕はこんな風に定義しています。

  • 1サイト作るのに短時間で作成可能
  • 1サイトあたりの売り上げは少ない分、とにかく数で勝負
  • サイトはドメイン分散、IP分散しておく
  • プログラムを使って自動でサイトを生成する
  • サイトはアフィリエイト目的か、他のサイトへのバックリンク目的

今流行りのペラサイトアフィリとは定義が違いますね。昔の量産サイトは、記事を書くなんて発想もなく、ほとんどがプログラム任せで作られます。

ドメイン分散ですけど、例えばサブドメインで量産サイトを作るとします。

numbernine.example.com
whisky.example.com
gundam.example.com
dyson.example.com
tenga.example.com


こうやっていくと、どれか1サイトにGoogleのペナルティが発動した際、「example.com」ごと丸ごとインデックス削除(Google八分)される可能性が非常に高いです。

どれか一つでサイトを自動生成している、オリジナルのコンテンツが一切ないと検索エンジンに認識されると、あっという間に他のサブドメイン、そして、メインとなるドメインにも影響が行きます。

また、ドメインごと消されないにしろ、トップページのみランキングを大幅に下降させられる、トップページダウンペナルティ(TDP)などが発動する可能性もあるわけです。

それを避けるためにサブドメインではなく、メインとなるドメインを極力分散しておくのが賢明なんですけど、一々独自ドメインを買っていては莫大な費用がかかるので、結局は無料ホームページで選べるドメインを使うわけです。以前は、無料ホームページのサブドメインの方が、新規でドメインを取るよりもSEO効果が高かったのです。

また、IP分散もする必要があります。これも無料ホームページを複数借りたりすることで、ある程度は分散できるものと思います。
※今では悪質なアフィリエイターやスパマーが蔓延して、利用できる無料ホームページも少なくなってしまいました。

量産サイトを複数作り、そこから本気サイトにリンクをする際にIP分散をしておくといいんじゃないかと気がしたわけです。

あと、普通の人ではなかなか経験ができないことですが、経験した人の話によると、とんでもないブラックなSEO手法を使ってサイトを運営していると、GoogleからサーバーのIPごと隔離されるらしいですよ。

作った量産サイトの仕組み

僕は、6ほど前に勤めていた会社を辞め、それまで長い間チャレンジしたかった、アフィリエイトに多くの時間をあてて本格的に取り組んでみました。

量産サイトは、楽天市場やYahoo!ショッピングのアフィリエイトAPIを使用して作っていました。レビュー情報などが掲載されている、ランキング形式で商品を紹介する通販サイトです。

APIは、楽天とYahoo!どちらも正式に公開されています。

Rakuten Developers API一覧

Yahoo! JAPAN デベロッパーネットワーク 商品検索

※Yahoo!ショッピングのASPはYahoo!ではなく、バリューコマースを使用していました。

管理画面

量産サイトを管理するために、まずはこんな感じの管理画面を作りました。

以前はWeb上にログイン必須な状態で公開し、知人と2人で使っていたんですが、今はWebからは削除し、僕のローカルマシン内にのみ存在しています。

万が一似たような画面をWeb上に見つけたとしたら、それは僕の所有物ではないのであしからず。

画面上だと5サイトのみ表示されていますが、実際には一番多い時で500サイトくらい作りましたw

当時は数が正義!みたいな時代でしたね。。僕はやらなかったんですが、携帯の占いサイトとか、ガラケーのゲームサイトの比較サイトとか、出会い系とか、とにかく量産されまくってました。

僕の量産サイトの管理画面では、無料ホームページを登録して、そのFTP情報を入力しておき、サイトに必要な情報を設定しておき、「作成ボタン」をポチッとすると自動でサイトを生成します。

例えば「マーシャル アンプ」とか、「BEAMS」とかをキーワード登録しておき、サイトのイメージカラー、metaタグや見出しタグなどで使用するキーワードを設定して、サイトをガバッと出力してサーバーに自動でFTPアップロードするわけです。

サイトのメイン画像はサイト名を使用したロゴなのですが、これもPHPで自動生成しました。

さらに、「> サイト一括作成」といったリンクをクリックすると、登録サイトを一気に更新します。

我ながらえげつない。

各種APIや無料ホームページサービスなどに負荷をかけないよう、ウェイトは長めに取ってプログラムを動かしています。

よく頑張ったもんだと思うんですが、この仕組みは知人の開発したものを参考にして発展させたものなのです。

とにかく、チャレンジが多くてPHPの勉強になったなー。

この管理画面を一般公開して、使用料を取ってユーザーに報酬を支払う仕組みなども考えていたんですが、結局そこまでは到達しませんでした。

公開したサイト

今も100サイトくらいは稼働しているので、実際のサイトのURLやキャプチャ画面の公開はご勘弁を。

XXXXの人気通販ランキング」とかそんなありふれた感じのサイト名です。

簡単なワイヤーでいくと、こんな感じのよく見かけるレイアウトです。

左メニューのランキングは、APIを使ってYahoo!ショッピングや楽天から取得した商品画像と商品名が華々しく並びます。

今はアフィリエイトURLがHTMLコード内に羅列されていると、早い段階でペナルティ受ける可能性が高いですよね。もうやらない。

量産サイトを運営して分かったこと

このような量産サイトを運営して分かったことを列挙してみます。

  • 日本人はランキングが大好き
  • 通販では商品を買う前にマメに情報を調べる
  • Yahooや楽天のアフィリは報酬が少ないが、Cookieが1カ月なので数で勝負
  • ASPのレポートで、何が売れたのか調べにくい…
  • 通販で仏壇を買う人もいるw

商品を購入する直前の読者を一押しするサイトのCVRは高いことを実感しましたね。

その他色々なアフィリにもチャレンジしたことがありますが、やっぱりショッピングのアフィリエイトは堅いです。

EC業界まだまだ伸びてる!

SEO業界やソーシャルゲーム業界が稼げなくなっても、ECはこの先も伸び続けるでしょう。

量産なんかではなく、あの頃からまともなサイト運営をしておけばよかった。

SEOはどうだったのか

内的要因

サイトの構造として、

1階層目: トップページ
2階層目: メーカーやブランド名
3階層目: 商品詳細情報

のようなピラミッド構造にしていました。

当時はこの構造が、検索エンジンからの内的要因の評価を得る上でかなり貢献していたなと実感としてあります。

大体数10ページから、場合によっては100ページ以上を一度に自動で作るんですが、2〜5分でサーバーにアップロードできちゃいます。

プログラムで楽をして稼ぎたかったので、自分でコンテンツをひたすら手作業で作るなんていう発想はなかったです。。

頑張ってコンテンツを作るなんて、何て馬鹿馬鹿しいんだと考えていました。

他にも、検索エンジンに評価されやすいHTML構造をある程度は把握していたので、色々と試してみました。

外的要因

ソーシャルブックマークが流行りだした頃だったんですが、大いに効果がありました。ソーシャルブックマークを一括で管理できるWindowsツールの「bookey」が当時はめちゃくちゃ便利でした。久しぶりに画面見たら懐かしくて涙出た。

特にYahoo!ブックマーク(今はサービス終了)、@nifty トピックイット(今はサービス終了)、はてブが効果が高かったように思います。

これらを使うと、新規サイトなのに、15分とかあっという間にサイトがインデックスされるんですよね。

バックリンクとしてもSEO効果が高かったように思います。

いやー、ホント思い出すと懐かしい。

こんな量産サイトで出力したサイトで、「エレキギター 通販」でGoogle検索1ページ目と2ページ目に僕の量産サイトが3サイトも入っていたり、服のブランドで本家のショッピングサイトよりも上位に表示されたりする…なんてこともありました。

売り上げが上がっていき、ASPから案件の紹介など、直接連絡ももらったこともありました。今思えばクローズド案件っていうやつだったんですかね?当時は連絡をスルーしちゃって、そこまでよく分かってなかった…。

あ、そうそう、当時はバックリンク欲しさに、有名人のブログやページランクが高いブログなどのコメント欄に自サイトのURLリンクを仕込んでプログラムでコメント回りをするなんてのも流行ってましたね。

僕は一切コメントスパムはやらなかったですが、そうやって作った楽天の商品がずらっと並ぶだけのようなアフィリサイトで、月50万〜100万とか稼ぐ人もいて、ちょっと羨ましかったです。

量産サイトのPV

500サイトくらい作った時で、全てのサイトのPVを合計して月に35万PVくらいまで伸びていきました。

量産サイトだと1サイトからのPV数はあまり望めないので、こんなもんでしょう。

量産サイトの作り方の例

サイト量産に勤しんでいた頃、ふと「アメトーーク!の家電芸人」を見ていると、「パワージューサー」という商品がすごいと紹介されました。

ショップジャパン(SHOP JAPAN) SPWJS スタイルプラスパワージューサースマートセット SPWJS2WS【正規品】
Shop Japan(ショップジャパン)
急いで量産サイトを作成

サイトをソーシャルブックマーク

15分でGoogleでサイトがインデックスされ、「パワージューサー 通販」とかのワードで検索エンジンですぐに上位表示

こんな感じでサイトを公開したところ、あっという間に人が見にきてくれて、僕が一瞬で作ったサイトで、一晩に10台ほど「パワージューサー」が売れたのでした。

報酬料率はわずか1%で、2,000円弱の報酬くらいでした。

当時はGoogleハネムーンが顕著にだったのでできたことですけど、今もブログで似たようなことは可能じゃないでしょうか。

記事を公開してあっという間にインデックスされる状態になったブログであれば、トレンドキーワードを狙っていけますもんね。

報酬はどうだったか

量産サイトを毎日作り、1カ月目は月に1,000円程度だったアフィリエイト報酬が、3カ月くらいで500サイトをアップし終えた頃には月に25万円(確定金額)くらいになりました。

毎日売り上げが伸びていくのを見られるのが本当に楽しく、このまま月に100万円とか超えられるんじゃないかと本気で思ってました。

しかし、現実はそんなに甘くはなかったのです…

パンダアップデート発動

当時世間を賑わせるようになったパンダアップデートですが、僕ももちろん恐れていました。

一気にサイトを消されたりすることのないようにソーシャルブックマークは1サイトにつき1、2サービスでアカウントを複数使用する、複数のレンタルサーバーを使用するなどして対策をした気になっていたんですが、Googleはサイトの自動生成や、独自のコンテンツが存在しないサイトを一切認めていないので、徐々に消されてしまったのです。

以降量産サイトを作るのはやめようと思い、新規で作成するのを完全にやめました。

ただ、売り上げが完全に0になることはなかったので、アクセスが比較的残っていた100サイトのみ残して、他の400サイトは削除しました。

パンダアップデートに捕捉されても、売り上げは徐々に下がっていたので、結局2012年の途中まで、ほぼ何もしなくても毎月数万円程度の売り上げはあり助かりました。

でも、恐らくどんどんパンダさんが強力になったんでしょうね。

僕のサイトをどんどん食い尽くしていきました。

そう、僕のサイト達は笹の葉だったのです。

現在は全ての量産サイトのアクセスが激減して、売り上げは月に2,000円程度となってしまいました。PVは全てのサイトを合計しても月に2,000PVくらいです。。

それでも0ではないし、今後Googleのパンダアップデートがどのようになっていくのか見守っていきたいので、サイト群はそのままにしてあります。

Googleのアルゴリズムのメインアップデートで、たまにPVが少し上がったりすることがあるんですよね。

実験用になっています。

まとめ

プログラムで楽にサイトを作って稼ごうとするのはかなり難しい時代が来ました。

Googleの進歩のおかげで、世の中にゴミクソのようなサイトが投下されることが減ってきたと言えるでしょう。

プログラムを使って有益な情報を集めてきてコンテンツの一部にするとかだといいかもしれないですが、できる限り、

サイト独自のコンテンツを発信する努力を惜しまないようにすべき

です。

僕はこういった体験があったからこそ、今はブログやサイトをせっせと更新して、できるだけ有益な情報を自分自身の手で発信していきたいと考えています。

労力はかかるし、売り上げの伸びも遅くてホント泣きそうなんですが、資産と呼べるブログやサイトを作っていきましょうね。

アフィリエイトは苦行

今後アフィリエイトをやる際の方針

  • サイト独自の有益なコンテンツを継続的に発信する(記事を自分で書く)
  • サイトのコンテンツに付随する形で、アフィリエイトで商品のランキングを出すのはOK
  • ユーザーが商品を購入するための橋渡し役に徹底的に徹する
  • 存在価値のないサイトを作らない
  • サイトは量産しない

以上を心に誓ったのです…。

皆さんも十分に気をつけてサイトを作りましょうね。

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